製造がとうに終了したレンズを新品で購入するのはたいへん困難ですから、多くの場合、幾らか問題があるレンズを買うことになります。それでもたいていはそのまま使っていきますが、レンズが磨ガラスのような状態になっているなど、重大な欠陥がある場合は全く使い物にならないと感じられることがあります。そういうときに、山崎光学写真レンズ研究所に相談したらレンズを磨いてきちんと写真が撮れる状態にしてくれます。
山崎光学写真レンズ研究所
〒169-0074 東京都新宿区北新宿4丁目4-9
Tel: 03-3362-1809
Webサイトがないようですので、ここに案内しておきます。電話で連絡し、だいたいの要望を伝えた後、上記の住所に発送すればOKです。機構部分の問題も直してくれます。
直接訪問することも可能なようです。ナビ東京に地図が載っています。
研磨することによって本来の性能が失われないか心配な方もおられると思います。それは全くないとは言い切れません。しかし3つの理由で性能喪失に対する心配は杞憂であると言えます。
1つは、磨ガラス状態であればすでに使い物にならないので、それが使えるようになる方が良い、別の理由は、古いレンズであれば設計の許容範囲が広く誤差の範囲に収めるのであれば設計値から逸れることはないということです。もう1つは、レンズの厚みが変化しても光学性能にほとんど影響しないということです。現在、フリーで使える光学設計ソフトがありますので、古いパテントデータを当たって入力しレンズの厚みを変えてみればわかります。ほとんど変化しないところと若干の収差の変化が見られるところがあります。変化が大きいなら研磨はほとんどできないことになります。その辺も考えてやってくれますので、心配することはありません。「素人でもこれぐらいはできる」と安易に考えて自分で手がけない方が良いです。光学設計ソフトで値を変えながら見ていけば容易におわかりになると思います。
コーティングの入っていないレンズについては、何も言わなければ入れてくれます。コートがない方が良いという場合はあらかじめ言っておく必要があります。